私は今,大学院修士2年になり就職活動をしている.
昨年暮れまで本気で悩んでいた.
博士課程進学か,就職か.
私は答えを探していた.
私は大学生の頃,大学教授になりたかった.
だから博士課程に進学し,
博士号を取得するのは当たり前だと思っていた.
しかし大学を卒業するくらいから,私の心は揺れ始めた.
本当にそれでいいのか,と.
悩み始めた理由はいくつかあるが,きっと一番大きい理由は
研究室での研究が楽しくて楽しくてしょうがない,と思えなかったことだろう.
研究がつまらなくてつまらなくてしょうがない,というわけでもない.
そして,研究室が悪いわけでもない.
教授,先輩,後輩と議論し合い,それなりの研究生活が送れていると思う.
しかし,博士課程進学か就職かという岐路に立ったとき,私は迷い始めた.
ポスドクのチャンスが小さいから?
博士卒だと就職が厳しいから?
親が定年退職しているから?
30歳で学生では男としてのケジメをつけられないから?
単に就職したいから?
迷い始めた時点で,きっと心は就職を向いていたんだと思う.
でも就職するという方向に踏み出せない.
それはなぜか?
一度博士号を目指した私は,
就職することが逃げであり,挫折であると,心のどこかで思っていた.
だから無意識のうちにずっと「博士進学のダメなところ」を探していた.
博士進学という選択肢を一所懸命つぶそうとしていた.
でもつぶせなかった.
教授や仲の良い助教に聞くと決まって「博士号は必要だ」という.
たしかにそうだ.
名刺に,博士号は書かれるが,修士号は書かれない.
海外に行けば,
博士号を持っている人間だけ研究者と認められ,「Dr.○○」と呼ばれる.
取得したほうが良いに決まっている.
それなのに修士で就職してしまうことは,博士号から逃げることなんだ.
父親に相談すると,一言,
「お前はいったん社会に出ろ」という言葉が返ってきた.
私はその言葉の真意もつかめずモヤモヤ彷徨っていた.
そんな悶々した気持ちのまま就職活動を行っていた.
そんなあるとき,私の志望する会社の社員の方にOB訪問した.
そこであるアドバイスをもらった.
「ひとつアドバイスをしよう.
そこに“時間軸”を入れて考えてごらん.
“今”,『博士号を取得しない!』って決める必要はないんじゃない?」
私は小説の一節のように本当に,
胸の中のモヤモヤがスーッと消えていくのを感じた.
ああ,そうか.
博士号の道をつぶす必要はないんだ.
今働きたいなら働いて,
博士号が必要だと思ったら,そのとき取ればいい.
自分の意志次第で,方法とチャンスはいくらでもある.
そして今,私の場合,闇雲に進んで研究する博士課程よりも,
「必要だ!」と思ってから,どうにかして進んだ博士課程のほうが得るものが多いと感じる.
そんな答えに辿り着いた.
そしてやっと,心おきなく就職活動を始めた.
あんなに悩んだ私が志望する職種は“研究開発職”だ.
不思議とここに迷いはない.
これはなんでだろう.
最近,就職活動に行き詰まりながら,そんなことを考えていた.
そして今日,
お気に入りの椅子でクルクル回りながら,明日の面接の準備をしているとき,
ふとこんなことが頭に浮かんだ.
必要なものを研究したい
私が散々ぐるぐるぐるぐる悩んだ答えはこれだったんじゃないか.
やりがいは感じるが楽しさをあまり感じない大学での研究.
でも企業では研究開発がしたい.
自動車は好きだけど,自動車そのものを作りたいわけじゃない.
何か活かせるもの
将来役立つもの
いつか世界を変えるもの
そんな“必要なもの”を研究したかったんだ.
それは今,ニーズとして目に見えていなくても構わない.
“これをこう活かす,そのために今,この研究が必要だ”
そんなモチベーションで研究をやってみたいんだなぁ,きっと.
私が,将来必要性を感じて博士課程に進学したほうがきっと実り多い,と思ったのも,
父親が「お前はいったん社会に出ろ」と言ったのも,
そういうことだったのかなぁ,と今思う.
何が必要なのか知る
どうやら私はこのために,進学ではなく,就職をするようです.
内定もらえればね(泣笑)
2009/04/06
必要なものを研究する
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1 comments:
ほぅ。
確か誰かさんも就職活動か否かのときに同じことを思ったよ。
研究が生活に直結する瞬間に立ち会いたい。
とかなんとか。
そして社会に出て2年目に突入した彼が思うこと…
つづきは今度会ったときに話すとしよう。
あ、ヒラ用の服、用意してあるから♪
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